2011年11月20日

東海CS2011秋 02(攻略講座)

なめろう。
はじめまして、日本在住漁火です。

今年の東海CSのチームメイトであるFordさんの依頼により今回限定構築の解説を書く事になりました。

通常の構築戦とは環境が違う為に余り需要が無い記事になるかもしれませんが最後までお付き合い下さい。

全国的に見ても数が少ない限定構築は調整環境の準備やカードの発掘など面倒な点が多々ありますが利点もあります。

一番の利点は「交流」の幅が広がる事でしょう。
デッキに入る枚数が制限されている為に通常のチーム戦以上にチーム間でのコミニュケーションが求められます。
遠方の方とチームを組む場合はより綿密に連絡を取る必要が出てきますし調整段階に置いて他のチームと交流する事もあるでしょう。

又、普段ストレージに眠ってるカードにも焦点が当たる可能性があります。
限定構築では強力なカードの使用枚数が制限されています。
よって普段の環境では採用されない2番手、3番手のカードも採用圏内に入って来るのです。
勿論これはデッキのジャンルに置いても同様の事が云えます。

この様に普段とは違った構築、カードに触れられるのが限定構築の最大の魅力なのです。



・はじめに

今回は東海CSのチーム戦で使用されている限定構築ルールについて書いていきたいと思います。

先ず最初に東海ルールで一番特徴的なルールを見て行きましょう。

以下原文。

同一チーム内において、使用できる同名カードは3枚までとする。
又、各プレイヤー毎に制限、準制限カードは適用される。



ぱっ、と考えただけでも色々な事態が想像出来ると思います。
例えばこのルール環境では「TG代行天使」+「TG代償ガジェ」+「暗黒界」の様なチームの組み合わせは成立しません。
先ず「TG」が両立できませんしデッキからキーカードをサーチする《強欲で謙虚な壺》が3枚しか使えない事によりいずれかのデッキの安定性が確実に低下します。
さらに、いつもはメインorサイドでフルに採用できる《サイクロン》、《奈落の落とし穴》、《神の警告》と云った定番カードも枚数を抑えざるを得ません。
単純に強力なカードが積めなくなるわけですから各々のデッキパワーの低下は必然的に避けられません。
このデッキパワーの低下を抑える為に通常の環境とは違ったデッキ構築で工夫をしていく必要があります。
それがこの環境における最大の問題です。
その問題とは各地のCSでデッキリストが判明しているデッキから普段入って無いカードが飛んでくる可能性です。
この事実が構築及びプレイングに多大な影響を及ぼす事は想像に難くありません。
例えば《サイクロン》を他のメンバーに全て譲ってしまった場合自分のデッキに《サイクロン》を入れる事は出来ません。
勿論今の環境でもメインから《サイクロン》が入って無いデッキはありますがサイドチェンジ後に《王宮のお触れ》や《御前試合》と云ったカードを破壊できないと云う状況は絶対に避けなければいけません。
この場合《サイクロン》の代わりとなるカードを見つける必要が出てくるわけです。
そして状況によってはそのカードが《サイクロン》以上の働きをする場合もあるでしょう。
もし罠が10枚近く入ってるデッキを使っていたとします。
普段は《サイクロン》で済んでいる局面でメインから《王宮のお触れ》が貼られてしまったら?
これはほんの一例に過ぎませんがこう云った事が当たり前の様に展開されるのが限定構築戦なのです。



・デッキ選択

デッキ選択と云っても実はそう難しい事ではありません。
何故なら選択肢自体がそう多くないからです。
ポイントは大まかに分けて3つあります。

「1、その環境において一番強いデッキ」
「2、テーマをサポートするカードが多いデッキ」
「3、《強欲で謙虚な壺》が必要無いデッキ」

去年の東海CSを例に挙げますと「1」に該当するのが「旋風BF」、「2」に該当するのが「六武衆」、「3」に該当するのが「デブリダンディ」でした。

「1」は比較的簡単に見つかりますし、チームに抜擢しない理由がありません。
「2」は専用カードが存在する事により他メンバーのデッキ構築面に置ける負担を減らす事が出来ます。
「3」は消去法に近いのですが「1」ないし「2」に確実に《強欲で謙虚な壺》を3枚持っていかれるのが主な理由です。

さて、今年はデッキの説明をするより結果を見て頂く方が判りやすいでしょう。

東海CS2011秋〜トップ4分布

優勝
「TG代行天使」
「カラクリ」
「六武衆」


準優勝
「TG代行天使」
「カラクリ」
「インフェルニティ」


3位
「TG代行天使」
「カラクリマシンナーズ」
「六武衆」


4位
「TG代行天使」
「カラクリ」
「スクラップ」


上で説明しました「1」に該当するのが「TG代行天使」に当たります。
「2」に該当するのが「カラクリ」で専用カードがデッキの大半を占めるので他のデッキの構築を圧迫しません。
去年と違い今年は「3」に該当するのデッキが多く、確認しただけで「暗黒界」、「インフェルニティ」、「ジャンクドッペル」、「スクラップ」、「ドラグニティ」、「六武衆」等が確認できました。
今年の「3」は「《強欲で謙虚な壺》が必要無いデッキ」と云うより「2」の「テーマをサポートするカードが多いデッキ」に近かった様に感じられます。

但し、このプロセスはほんの一例に過ぎません。
チームメイトが得意なデッキ等によって適宜柔軟に対応していく必要があります。



・カード配分(メイン編)

さて、いよいよカード配分なわけですがこの難しさはデッキ選択の比ではありません。
正直な話この「カード配分」に関しては個々のプレイヤーのスタイルや環境に対するアプローチが重要になってくるので本項では主に前日の調整や予選後の雑談で採用候補に挙がったカードや実際に採用されていたカードを中心にお伝えする事にします。


《TG ストライカー》
《TG ワーウルフ》
幸いテーマデッキと云うものが確立されている昨今、メインのモンスターでカード配分に悩むカードは少なかったります。
「TG」もほとんどのチームが「代行天使」に採用されていました。


《サイクロン》
誰もが認める説明不要の基本カードです。
普段のCS環境でも《サイクロン》がメインから入って無いデッキもありますがサイドには必ずと云っていい程採用されています。
当然チーム内でも非常に需要の高い1枚ですが限りがあるとなると《サイクロン》の代用となるカードを使用せざるを得ません。

さて、黎明期から伏せカードに対する解答として親しまれてきた《サイクロン》の代用カードとは?

《王宮のお触れ》
上位のデッキリストを見てもらえば判ると思いますがメインに《王宮のお触れ》を採用してる「TG代行天使」が3チームもあります。
こうする事により罠を多く採用しているデッキにメインから対応する事が出来るのと同時に《サイクロン》をチーム内の他のメンバーに回す事が出来ます。

《トラップ・スタン》
「カラクリ」等の様に罠を守りに使うデッキに最適な1枚です。
《サイクロン》で対策されない点もポイントです。

《禁じられた聖槍》
《創造の代行者 ヴィーナス》、《マスター・ヒュペリオン》、《カラクリ小町 弐弐四》等守る事がそのままアドバンテージに繋がるカードがあるデッキにおいて威力を発揮します。
速攻魔法である点や戦闘補助も兼ねる等単なる《サイクロン》の代用に収まらない働きもします。
但し《神の警告》や《昇天の黒角笛》等には無力です。

他の候補として《魔導戦士 ブレイカー》、《砂塵の大竜巻》、《サンダー・ブレイク》、《心鎮壷》、《盗賊の七つ道具》等があります。

サイド等を含めると未だ未だ候補は沢山出てくるのですが想定される事態を明確にする事で自ずと採用するカードは決まっていくでしょう。



《強欲で謙虚な壺》
「TG代行天使」も特殊召喚を多用するデッキですので他のデッキの安定性を高める為に分散させるチームも多かったです。

単純に「TG代行天使」に3枚集めてしまっても良いですし、「TG代行天使」を特殊召喚に特化させて他のチームに全て回す等の案もありました。



《奈落の落とし穴》
《神の警告》
上記の2枚は「カラクリ」や「六武衆」等の罠を守りの要としたデッキに必要なカードで基本的にデッキパワーの高い「TG代行天使」より優先的に採用されてました。
ただライフコストのある《神の警告》はともかく《奈落の落とし穴》は「TG代行天使」や「ジャンクドッペル」の様な防御の薄いデッキにも欲しい1枚で各チーム配分に非常に苦労したと思われます。


《昇天の黒角笛》
今年のトップ4のデッキリストを見て貰えば判りますが、実に11枚もの《昇天の黒角笛》が採用されています。
《奈落の落とし穴》や《神の警告》はどうしても数を確保するのが大変なのでそれを補填する形で採用されていました。


《強制脱出装置》
《次元幽閉》
入れるカードが無くなって来ると必然的に採用せざるを得ないカード達です。


《デモンズ・チェーン》
《サイクロン》の減少が採用の後押しになっていた感のあるカードです。


主に採用が優先されていたカードを挙げてみましたが通常の構築と基本は変わらずカードパワーの高いカードから順に採用していくのがベターな様です。



・カード配分(サイド編)



《サイバー・ドラゴン》
「カラクリ」対策。
4位のチーム「追跡者」の《奈落の落とし穴》や《昇天の黒角笛》に引っかからない《プロト・サイバー・ドラゴン》の採用が印象的でした。


《D.D.クロウ》
定番の墓地対策。


《スノーマンイーター》
当日は予想通り「ラギア」が少なかったのですがそれでもサイドの採用率が高かった1枚です。
「カラクリ」ではこの枠に《カラクリ忍者 参参九》を入れる事により他のメンバーに《スノーマンイーター》を回す工夫をされてるチームもありました。
単に《スノーマンイーター》の代用と云うだけではなく「TG」や破壊耐性のあるモンスターにも有効な点が評価できます。


《エレクトリックワーム》
これも「カラクリ」対策です。
《スターダスト・ドラゴン》や《ナチュル・パルキオン》等も奪えます。


《パペット・プラント》
去年からすっかりお馴染みになった六武衆対策。


《シャイニング・アブソープ》
代行天使対策。
相手の場に《ライオウ》が立っていればこれと《創造の代行者 ヴィーナス》+《神聖なる球体》×3で1ターンキルが可能です。


《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》
《閃光を吸い込むマジック・ミラー》
《群雄割拠》
《御前試合》
《次元の裂け目》
《マクロコスモス》
《サイクロン》が減少すればこれらのカードに活躍の機会が増えるのは必然。


《連鎖除外》
サイドの定番カードで仲良く1枚ずつ採用しているチームが多かったです。


《調律師の陰謀》
奪ったカードが破壊された場合除外される点もポイント。



・調整

調整の方法は色々ありますが東海ルール仕様のデッキを回す以外で一番調整になる方法が他のチームのメンバーとこの環境について話す事です。
他のチームのメンバーと話す事により自身のチームの情報が相手チームに流れるデメリットはありますがそれ以上に得られる情報の方が大きいと私は考えます。
1人より3人、3人より6人です。
勿論単純にデュエルの数をこなす事や通常の大会に東海ルール仕様のデッキを持って行く方法も考えられます。



・対戦中のテクニック

対戦中のテクニックと云うより東海ルール下における対戦中の注意点がいくつかあります。

【1ターン目の攻防】

例えば自分がAの席に座っている状態で相手チームのCが《神秘の代行者 アース》を召喚したら・・・
当然、自分やBの対戦相手は「代行天使」以外のデッキと云う事になります。
こう云った対戦相手が何のデッキか、と云う情報がどれだけ貴重かは今更語るまでもありません。
自分の行動によって対戦相手以外の他のメンバーに情報を与えてしまうと云う事は忘れない様にしておきましょう。
ただ、余りその事を念頭に置きすぎて不用意に1ターン目に時間を費やしたり、プレイングが歪んでは本末転倒です。
又、自分のデッキ内容が対戦相手にばれない内に1戦目が終わってしまったとしても他のチームメイトのデッキジャンルから容易に推測される点は注意しておいた方が良いでしょう。



【時間配分】

時間配分についても注意しましょう。

以下原文。

予選ラウンドにおいて、エキストラデュエル及びサドンデスは行いません。
時間切れの場合、エキストラターンを行ってもらいますが、エキストラターン終了時点で勝利条件を満たしていない場合、ライフ差に関わらずそのデュエルを引き分けとします。

また、デュエル間のインターバル中に時間切れとなり、勝利条件が満たされていない場合は引き分けとします。



このルールを整理しますと。

1勝0敗でエキストラターン終了又はサイドチェンジ中に時間切れ→1勝0敗1分でマッチの勝利
0勝1敗でエキストラターン終了又はサイドチェンジ中に時間切れ→0勝1敗1分でマッチの敗北
1勝1敗でエキストラターン終了又はサイドチェンジ中に時間切れ→1勝1敗1分で引き分け

となります。

つまりエキストラターン終了時にどれだけ場やライフで圧倒していたとしても勝利条件が満たされていなければその試合は引き分けになります。
このルールの前では《非常食》や《レインボー・ライフ》による延命は意味を成しません。
その為必然的に早いプレイが求められます。
勿論考えるべき局面ではしっかり考えるべきですが、それ以外の局面でも早いプレイをする努力は怠らない方が良いでしょう。
相手が使うカードのテキストやルールをその場でその場でいちいち確認していては時間が幾らあっても足りませんし、サイドチェンジも同様です。
手順のショートカットもある程度は認められていまし、東海ルールではデュエルの投了も認められています。
ルールの確認など大会が始まる前にできる努力はなるべくして大会に挑む事をお勧めします。



【投了】

東海CSでは魔法&罠カードゾーンにモンスターを伏せたりモンスターカードゾーンに魔法、罠を伏せる事を防ぐ為に投了したプレイヤーは相手の伏せカードを確認できるシステムがあります。
又、通常の投了が認められているCS同様投了は効果の解決中などにも行えます。
手札や伏せ、デッキの情報を公開したく無い場合は状況に応じて速やかに投了を宣言しましょう。



・対戦中のマナー

東海ルール環境では普段のチーム戦と違い注意しなければならない事があります。
それは相手のデッキに入ってるカードをチームメイトに教えてはいけないと云う事です。
これは助言に相当する行為でジャッジを呼ばれても文句は云えません。
露骨に制限カード以外のカード名を口にするのも考え物です。
ジャッジの裁量にも寄りますが場合によってはペナルティもありえます。
但し、他の2人の勝敗が決してる場合は別です。
又、チーム間で勝敗を伝える事は認められています。



・最後に


今回の挙げた話や戦略はほんの一例に過ぎません。
プレイヤーの数だけ、チームの数だけ構築があります。
構築ルールの追加等は敷居の高さや調整等色々と問題はありますがやはりCSがお祭りだと云う原点を思い出させてくれます。
限定構築ルールを採用したCSは未だ未だ数が少ないのが現状ですが限られたカードの中で最高のデッキを構築すると云う目的は同じだと思います。
身近な大会やCS等で限定構築ルールの大会に出る機会があるのでしたら是非とも挑戦してみてはいかがでしょうか?

拙い文章でしたが此処までお付き合い頂きありがとうございました。


寄稿:漁火(プロツアー観鈴上位入賞多数)
posted by Ford at 03:34 | TrackBack(0) | 文献集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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